設立に際しては、排他的なイデオロギーによってではなく、法曹としての友誼と信義に基づいて集うものであること、会員各自の意見を尊重し、民主的な運営を行うことなどを基本精神としましたが、これは現在においても紫水会に脈々と息づいています。会派の決定で会員を拘束して何かを行うというのではなく、会員の自発的な提案を、賛成する会員が後押しをするといった自由闊達な議論を重ね、例えば、仲裁や高齢者財産管理、民事訴訟の促進などに関する先駆的な提案をはじめとして、今日まで様々な活動をして参りました。
基本的人権の尊重と社会正義を実現するという弁護士の使命を実現するためには、弁護士自治が不可欠です。第二東京弁護士会は、現在、6,000人以上の会員を有していますが、このような大きな団体が、意思形成をし、自律的な活動をし、弁護士自治を達成していくためには、会員をまとめていく会派の存在が不可欠です。私ども紫水会は、第二東京弁護士会の発展のため、重要な役割を担ってきたと自負しております。岡田理樹前第二東京弁護士会会長・日弁連副会長をはじめ、多くの会員が第二弁護士会会長の重責を担って参ったほか、元日弁連事務総長の出井直樹会員、日弁連事務次長、そのほか多くの司法研修所民事弁護教官を輩出してきました。さらに、私どもの活動は、弁護士会内に限られず、大野正男、濱田邦夫及び那須弘平各会員が最高裁判所裁判官に就任したほか、世界規模の弁護士団体であるIBAの会長に日本人で始めて川村明会員を送り出しました。
しかし、私ども紫水会の活動は、弁護士会における上記のような活動に留まるわけではありません。会員相互の研鑽と親睦を図るため、月一度第四水曜日に開催される例会(「紫水会」の由来となります。)、合宿、忘年会、新人歓迎会といった行事の他、若手会員による「小紫」という集い、経験豊富な会員による「先進会員の集い」、さらには、紫水ゴルフや聞き酒の会など、様々な活動を行っております。会員による自主的な出版活動も活発に行われております。
特に、若い弁護士の皆様は、事務所での仕事に忙殺されていたり、あるいは、どうやって弁護士として生きていくのか真剣に悩まれているのではないでしょうか。弁護士は、自由業の必然として、司法修習を終わってから、仕事においても、生活においても、様々な方向に分かれ、自分の道を進んでいくこととなります。しかし、それだからこそ、弁護士が相互に研鑽し、親睦を深める会派に所属し、ときには刺激を受け、あるいは仕事の悩みを相談できる仲間を持つことは、長い弁護士人生にとってとても大きな宝物であると思います。紫水会に関心をお持ちの方は、是非とも、私どもにご一報下さい。
斎籐 浩二 | 平成4年度 |
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福岡 清 | 平成7年度 |
川津 裕司 | 平成11年度 |
久保利 英明 | 平成13年度 |
髙木 佳子 | 平成17年度 |
庭山 正一郎 | 平成20年度 |
橋本 副孝 | 平成24年度 |
早稲田 祐美子 | 平成28年度 |
岡田 理樹 | 令和2年度 |
名前 | 任命年月日 | 退官年月日 |
大野 正男 | 1993/04/01 | 1997/09/02 |
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濱田 邦夫 | 2001/05/1 | 2006/05/23 |
那須 弘平 | 2006/05/25 | 2012/02/10 |